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診療部 ― 婦人科

子宮体がんの治療

子宮体がんの治療

子宮体部に発生する子宮がんです。子宮体部は、子宮頸部の頭側にある部分で、子宮体がんは子宮体部の内側にある子宮内膜から発生します。

子宮体がんは、非常に増加傾向にあり、現在産婦人科で最も多いがんです。生活習慣・食習慣の欧米化によって増加していると言われています。女性ホルモンの影響を受けるタイプ1の子宮体がんと、影響を受けないタイプ2の2種類の子宮体がんがあります。前者は閉経前の女性に、後者は閉経後の女性に起きやすいという特徴があります。

症状

40歳以降に増加するがんです。そのため閉経前の女性では、月経不順、不正出血、過多月経がみられることがあります。閉経後の女性では、久しぶりの出血、オリモノ(帯下)の増加を自覚することがありますが、年齢を問わず初期の時期は無症状の場合もあります。
早期の子宮体がんは治療成績が良好であるため、気になる症状があるときは早めの産婦人科受診が大切です。

進行期による治療方法

がんの進行の程度により治療方法が違います。

子宮頸がん治療方法

治療方法

■内服ホルモン治療

妊娠の可能性を温存する希望者に行われる治療です。
内服による黄体ホルモン療法が行われます。
最も初期の進行期1A期で、比較的悪性度の低い類内膜腺癌G1の症例に行います。
手術療法よりは治療成績が劣るため慎重に行う必要があります。
担当医とよく相談のうえで選択する方法です。

■手術方法

単純子宮全摘術

単純子宮全摘術

子宮全体を切除します。卵巣や卵管を同時に切除することもあります。 開腹術と腹腔鏡下手術がありますが、当院ではがんの悪性度評価を行ったうえで腹腔鏡下手術で行うことが可能な保険施設基準を満たしています。

準広汎子宮全摘術

準広汎子宮全摘術

子宮全体と子宮を支える一部の周囲組織を切除します。卵巣や卵管を同時に切除することもあります。開腹術と腹腔鏡下手術がありますが、当院では進行程度により腹腔鏡下手術で行うことが可能な保険施設基準を満たしています。

広汎子宮全摘術

広汎子宮全摘術

子宮全体と子宮を支える周囲組織を広く切除します。卵巣や卵管を同時に切除することもあります。

「腹腔鏡下子宮体がん根治手術」が「健康保険適応」の手術になりました。(2014/3/31厚生省)子宮体がんの初期治療では、まず手術療法が主体となります。
基本手術となる「準広汎子宮全摘術+両側付属器切除術+骨盤、傍大動脈リンパ節郭清」に加え、当院では上記の「腹腔鏡下子宮体がん根治術」を積極的に行っております。
現在は、da Vinci Xiを用いた「ロボット支援による腹腔鏡下子宮体がん根治術」も開始しています。

子宮体がんの手術には開腹手術と、腹腔鏡下手術があります。当院では開腹手術はもとより、腹腔鏡下手術を積極的に手掛けています。大きな切開は、術後の痛み、回復の遅れ、輸血のリスク、腸閉塞のリスクを増大させます。小さな孔からの、腹腔鏡下手術は容易に腹腔内深部を観察し、映像拡大効果から、非常に繊細で精密な鉗子操作が可能となります。それにより開腹術と同等かそれ以上の精度で、がん根治手術が可能となりました。

また、子宮体がんの進行例でも、可能な限り手術療法「子宮全摘・骨盤リンパ節郭清術、傍大動脈リンパ節郭清術、大網切除術」でがんの完全切除を目指します。進行がんの場合は、手術後にがん再発予防のため抗癌化学療法や放射線療法が必要です。
これらの治療は手術のダメージが回復してから行いますので、回復の早い腹腔鏡下手術がより有利と考えます。

進行した子宮体がんでは、手術後に抗癌化学療法を行うことが多いです。複数の種類の抗がん剤を併用し、静脈注射で行うことが一般的です。
抗がん剤の副作用(特に吐き気、嘔吐、食欲低下)を軽減するための方法も進歩しており、入院せずに通院で治療を行っている方も多くいます。